国難は自作自演。ベテラン「歴史家」の鋭い指摘。

「国難」、自作自演の危機に違和感 半藤一利さんに聞く(朝日新聞)

http://digital.asahi.com/articles/ASK9Y04LWK9XUEHF01J.html?iref=pc_rellink

――半藤さんは昭和を中心に日本の近代史を深く見てきました。そうした歴史的な視点から見て、今回の解散、総選挙の意味をどう考えますか。

 「これからの日本の針路が戦争と平和のどちらを主軸に進むのかを左右する、極めて重要な選挙だと思います。岐路に立つ日本で、冷静な議論が求められるときに、安倍さんが今回、『国難突破解散』とおっしゃって危機感ばかりをあおっていることに強い違和感を覚えます。国難といって現在、最大の問題は北朝鮮情勢でしょうが、これはご自分がつくっていませんか、自作自演の危機ではないか、と申し上げたい。安倍さんは国連総会で、今は対話の時でなく圧力をかけるべき時だと述べてきましたが、それでは危機を高めるばかりです」

 「昭和史で似たようなケースがありました。日中戦争が始まった後、ドイツが間に入って和平工作を手がけました。まとまりかけたのですが、現地軍がこれを無視して進撃を続けて当時の首都南京を陥落させてしまう。和平の条件をつり上げて中国国民党を率いていた蔣介石を怒らせてしまう。この時、近衛文麿首相が『蔣介石政権を対手にせず』と言い放ち、解決は遠のきました。結局、戦争は泥沼化していきます。このように和平の結実は実に微妙なものです。それを勇ましい言葉で台無しにした歴史の戒めを思い起こします」

 ――現在の北朝鮮情勢の中で、日本ができることがありますか。

 「不幸な経験ですが、日本には対立が不毛な結果しか招かなかったという痛みの過去がある。また唯一の被爆国として、核戦争の悲惨さを米国、北朝鮮両国に言って聞かせられる資格もある。それらを発揮せずに、ただトランプ大統領に寄り添っている。第2次世界大戦を始めたヒトラーのドイツと組んで三国同盟を結び、破局へ導いた時代が脳裏に浮かびます」

・・・・一部引用

 半藤さんは学者ではない。文芸春秋社の編集者であり作家である。
 長い間、日本の近・現代史を見つめ、その豊富な経験の中から導か出された指摘は鋭く、重い。

 私達は、日常、軍靴の音を聞くことが乏しく、その響きに鈍感だ。・・・戦争の時代を生きて来た老歴史家は、敏感にその足音を聞き分ける。

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